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Vol.193頼れる支援者に出会う。

「成長加速マッチングサービス」を活用しよう。

 低価格競争のデフレ経済からようやく抜け出たと思ったら、今は賃金・物価の上昇に苦しむ時代。「生き残るには、やはり成長するしかない」と決意を新たにしている中小企業経営者も多いことでしょう。その思いに応えるために、今回は、中小企業庁が昨年(2025年)3月24日にスタートさせた「成長加速マッチングサービス」(以下「セカマチ」)を紹介します。当サービスを提供する中小企業庁・経営支援課の武田卓也総括補佐にお話を伺いました。

「経営者の成長意欲を応援したい」と語る武田氏。

経営相談のハードルを下げるために。

 「セカマチ」は、企業がネット上で支援者と出会えるサービス。事業拡大や新規事業立ち上げなどの成長志向をもつ事業者※1と、金融機関や認定経営革新等支援機関、中小企業診断士、税理士、弁護士、コンサルタントなどを結びつける無料のマッチングプラットフォームだ(図「A」参照)。
 武田氏は、「中小企業庁では、『よろず支援拠点』など、対面形式での経営相談窓口(下図参照)を設置しています。しかし、どれも原則、都道府県に1カ所しかなく、出向くのが難しい企業もありました。そこで、パソコンやスマホで簡単に入れる窓口をネットに設けたのです。さらに、相談のハードルを下げるため、課題解決の方法を企業側が考えるのではなく支援者から提案してもらう形式にしました」と語る。
 「セカマチ」を利用する企業は、自社のプロフィールと挑戦課題(表「B」参照)を登録。支援先を探している支援者がそれを見て、支援したいと思えば、その企業に「コンタクト」を送る。コンタクトには支援者のプロフィールやメッセージが記載されており、企業はそれを読み、良いと思えば「許諾」のボタンを押す。これでマッチングが成立し、その後は個別の相談に移る。
 「セカマチ」に挑戦課題を登録すると、補助金※2の加点対象になるのも魅力だ。25年11月9日現在、登録事業者は33,858者、登録支援者は620者にのぼっている。

  • 個人事業主なども利用できるので、文脈に応じて「事業者」と表記している場合がある。
  • 「新事業進出補助金」「ものづくり補助金」「中小企業省力化投資補助金」「IT導入補助金」「事業承継・M&A補助金」。

「セカマチ」を利用した企業と支援者の声。

 では、「セカマチ」を利用し、マッチングを果たした企業と支援者、それぞれの声を聞いてみよう。
 まずは企業から見た事例で、有限会社井上動物病院の井上院長の言葉。同医院は神奈川県横浜市で46年にわたり動物医療を提供してきた。分院を設立して病院を拡大しようと考えていたが、「新規開業か、M&Aで他の病院を引き継ぐか、適切な方法が分からなかった」という。そこで「セカマチ」に挑戦課題を登録したところ、支援者の株式会社Animatoと出会うことができた。
 「M&Aは、怪しい事業者がいるかもしれないと不安でしたが、『セカマチ』は国が認めた専門家が登録しているので安心でした。実際、Animatoさんには、M&Aはもちろん、補助金申請、広報・販売促進まで支援・アドバイスしてもらえました」
 次は支援者側の声。地域密着型金融機関として地元経済に貢献している福岡県信用組合では、「新しい取引先の開拓につながる」と期待して「セカマチ」に登録した。
 「当組合では組織的に活用しており、全店で252件にコンタクトを送り、40件がマッチングに至りました。その中の11件が審査に進んでいて、うち2件はすでに融資承認済みです。(12月2日時点) 『セカマチ』は、企業のニーズが最初から明確になっているので、面談や融資の進展がスピーディーに進みますね。従来の営業手法に比べて成果につながりやすく、今後はさらに活用範囲を広げたいと考えています」

井上動物病院の井上院長。
福岡県信用組合の面談風景。

支援者のコンタクトを引き出す方法。

 「セカマチ」は、リアルな世界ではなかなか巡り合えない相手と出会える場になっているようだ。そのマッチングが効率的に行われるのは、「企業が抱える課題を支援者が把握しやすいから」と中小企業庁の武田氏は語る。
 「企業が登録した挑戦課題を解決できる能力をもつ支援者からコンタクトを受けられるのが『セカマチ』の利点です。そのコンタクトを引き出すためには、まずは支援者に興味をもってもらうことが重要になります。課題について500字以内で記入する欄があるので、なるべく具体的に、熱く語りかけてください。それと、財務情報※3などの任意項目は、できるだけ入力したほうが支援者の判断に役立つようです」
 11月9日時点のコンタクト数は10,994件。登録企業の約3分の1にコンタクトがあったことになる。そのうちマッチングしたのは460件で、経営相談が約50%、資金調達が約40%、事業承継が約10%。
 「経営相談は分野が広いので、最多となっているのは頷(うなず)けます。事業承継が少ないのは、センシティブな課題なので、Webでは情報入力しづらいのかもしれませんね。『事業承継・引継ぎ支援センター』の対面相談との連携を強化したいと思っています。一方、資金調達が約40%となっているのは成長志向の表れで、中小企業庁としてはうれしく思っています。『100億宣言』(下記参照)というプロジェクトも推進し、企業成長を後押ししたいと考えています。ぜひ『セカマチ』に登録いただき、会社の発展に役立ててもらいたいと願っています」

  • 直近3年間の売上高、営業利益、および決算期を入力。
中小企業が都道府県ごとに設置している無料相談窓口(概要) 画像を拡大する

中小企業が飛躍的成長を遂げるために、自ら「売上高100億円」という野心的な目標をかかげ、実現に向けた取り組みを行っていくことを宣言します。宣言企業は、中小企業成長加速化補助金や税制優遇の活用、地域・業種を超えてつながれる経営者ネットワークへの参加などが可能です。
*詳しくは、「100億企業成長ポータル」の検索で表示されるWebページを参照ください。


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