葬儀費用に備えるための保険の選び方| 50代からの賢い選択!
- 公開日:
- 2026.01.27
50代になると、子育てや住宅ローンの返済が一段落し、ご自身のセカンドライフや終活について考え始める方が多いようです。
終活の一環として、家族に迷惑がかからないよう、ご自身の葬儀について具体的に考える方も増えています。特に葬儀には、まとまった費用がかかるため、50代のうちから備えておきたいと考えている方が多いのでしょう。
葬儀費用への備えとして、生命保険を活用できます。具体的な生命保険の選び方や、保険金受取時にかかる税金の知識も身につけておきましょう。
葬儀費用という万一への備え
葬儀費用は、避けられない出費ですが、いつどのような形で必要になるのか予測できません。
突然の悲しみの中でその準備を求められることは、遺された家族にとって精神的にも経済的にも大きな負担になります。
だからこそ、万一のために備えておくことが大切です。
50代が直面する「お金」の備えと「家族」への想い
50代を迎えると、老後の資金や健康状態などに、さまざまな不安を感じるようになります。
何かあったときに遺された家族が困らないようにしておきたいという想いも芽生え始め、終活を始める方も多くいます。
元気なうちに始める「終活」の重要性
終活はいつ始めても問題はありませんが、元気なうちに始めるのがおすすめです。体力も判断力もある50代のうちに行動に移し、早い段階で老後の不安を解消しておくことで、より安心なセカンドライフを送れるようになるでしょう。
専門家からのアドバイス
まずは家族で「規模・場所・参列者」などを想定、共有し、葬儀の必要額の目安を具体化しましょう。
香典や公的給付でまかなえる分を差し引いて自己負担分を見極め、不足分を生命保険などでカバーすることが現実的です。
意外と知らない? 葬儀費用の平均額と知っておくべき内訳
葬儀にはまとまった費用がかかるという漠然としたイメージはあるものの、何にいくらかかるのかまでは具体的に分からないのではないでしょうか。
自分が望む形での葬儀に備えるため、まずは葬儀費用を決める要素について理解を深めておきましょう。
葬儀費用の全国的な水準
株式会社鎌倉新書が2024年に実施した「【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年)」によると、葬儀にかかる費用(一般葬の場合)の総額は、約161万3,000円でした。
この費用には、「1.基本料金(斎場利用料・火葬場利用料・祭壇・棺など葬儀一式の費用)」、「2.飲食費(通夜ぶるまいやお斎などにかかる飲食費)」、「3.返礼品費用(香典返しにかかる費用)」が含まれます。お布施などの費用は含まれていないため、さらに数万円から数十万円程度が必要になります。
参列者からの香典を考慮しても、まとまった金額が必要になることがわかります。
葬儀形式(家族葬・一般葬など)で費用は大きく変わる
株式会社鎌倉新書の「【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年)」によると、葬儀形式別の費用の総額は次のとおりとなっています。
| 葬儀形式 | 特徴 | 費用の総額(平均額) |
|---|---|---|
| 一般葬 | 参列者を限定せず、故人にゆかりがある方が広く参列できる | 161万3,000円 |
| 家族葬 | 家族を中心とした少人数で執り行う | 105万7,000円 |
| 一日葬 | 告別式のみを行う(通夜を省略) | 87万5,000円 |
| 火葬式(直葬) | 通夜や告別式をせず火葬のみ行う | 42万8,000円 |
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このように、葬儀形式によって費用は大きく異なります。希望する葬儀の形式や規模によっては、全国平均額を上回る費用を備えておく必要があります。
専門家からのアドバイス
葬儀費用の全国平均を参考とし、地域や形式(一般葬・家族葬など)で複数の見積りを取ることをおすすめします。そのうえで、どのように葬儀費用を準備するのかを事前に決めておくとよいでしょう。
葬儀費用は生命保険で準備! 3つの保険タイプを徹底比較
葬儀費用は貯蓄で備えることも可能ですが、老後の生活費などで貯蓄を切り崩してしまうと、葬儀の際の資金が不足する可能性もあります。
そのため、葬儀費用に相当する保険金額を設定した死亡保険に加入することも選択肢の1つです。
葬儀費用に備えるための生命保険としては、終身保険・定期保険・養老保険の3つがあります。それぞれの特徴や、葬儀費用の準備としての活用のしやすさなどを紹介します。
選択肢1:終身保険
終身保険は、保障が一生涯続く生命保険です。万一の際に死亡保険金が保険金受取人に支払われるため、遺族が葬儀費用に充当でき、急な支出に備えることができます。
保険料の払込期間を一定期間払込と指定した場合、その年齢まで保険料を支払うことで、その後の負担は一切なく、一生涯の保障を確保できることも特徴です。
選択肢2:定期保険
定期保険は、保障期間中に被保険者に万一のことがあった場合に死亡保険金が支払われる生命保険です。期間が限定され、掛け捨て型が多いため、終身保険に比べるとお手頃な保険料で万一の際に備えることができます。
ただし、保障期間満了後に万一のことがあった場合、死亡保険金の支払いの対象とはなりません。また、保障期間が満了し、契約を更新する場合は年齢も上がっているため、保険料が上がることが多いです。一生涯の備えはありませんが、低廉な保険料で備えたい方におすすめです。
選択肢3:養老保険
養老保険は、保障と資金準備を兼ね備えた生命保険です。保障期間中に被保険者に万一のことがあった場合に死亡保険金が支払われ、満期まで生存していた場合には、満期保険金が支払われる仕組みとなっています。死亡保険金と満期保険金は同額に設定されることが一般的です。
養老保険は、万一の際に備えつつ、将来の資金を準備したい方におすすめです。満期時には、満期保険金を受け取ることができるため、定期保険と比べると保険料が高くなります。
専門家からのアドバイス
葬儀費用の準備にあたり、まず「何を最も重視するか」を明確にすることが重要です。一生涯の保障を確保したいのであれば終身保険、保険料の負担を抑えたいなら定期保険、万一の保障を確保しつつ将来の資金を準備したい方には養老保険が適しているでしょう。まずはご自身の優先順位を整理してから、最適な生命保険を選択することをおすすめします。
後悔しない生命保険選びのポイントと税金の知識
生命保険を活用して葬儀費用に備える際には、必要な保障額を確保できる生命保険を選び、遺したい方へきちんと遺すことが重要です。また、保険料を支払う人や保険金受取人の設定によって、課税される税金の種類も変わってくるため注意しましょう。
葬儀費用に備える生命保険では「保障額」「保険金受取人」が重要
遺された家族に葬儀費用で迷惑をかけないように生命保険に加入するには、葬儀にかかる費用を不足なく備えられているかが重要です。
葬儀にかかる費用の目安は100~200万円ですが、そのほかに法要やお墓の費用、身辺整理など、さまざまな費用が発生します。これらを考慮したうえで、余裕を持った保障額を設定しましょう。
生命保険に加入する際は、保険金受取人の指定も重要です。保険金受取人を相続人とすることで、相続税の非課税枠を利用できるため、配偶者や子どもを指定しておくことをおすすめします。
知っておきたい相続税の控除と非課税枠
亡くなった本人が保険料を払っていた場合、死亡保険金は相続財産としてみなされ、相続税の課税対象となります。
ただし、死亡保険金は「遺された家族の保障」という大切な目的を持っているため、死亡保険金受取人が相続人の場合に限り、「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が設けられています。それにより、一定の金額までは相続税の課税対象にはなりません。
なお、この非課税枠は、死亡保険金受取人が相続人ではない場合には適用されないため、注意しましょう。
- 税制に関わる記述は、2025年4月1日現在の税関係法令等に基づき記載したものです。今後、税制が変わる場合もあります。税理士法において、税理士または税理士法人以外の者が税務に関し個別具体的な説明をすることは禁じられています。税務に関わる個別の取り扱いについては、所轄の税務署などにご連絡ください。
専門家からのアドバイス
生命保険に加入する際は保険金受取人を誰に指定するかが大切です。
保険金受取人は、原則として「相続人」を指定し、死亡保険金の非課税枠を活用しましょう。また、契約者・被保険者・保険金受取人の組み合わせによって課税対象となる税金が異なります。そのため、万一の際にどのような税金がかかるのか、加入前に必ず確認しておきましょう。
よくあるご質問と回答
葬儀費用は前もって準備しておくべきですか?
葬儀費用はまとまった金額となるうえ、いつ必要になるかわかりません。参列者の香典だけで全てをまかなうことは難しいため、早めに備えておきましょう。
預貯金での準備に不安がある方は、生命保険を活用して準備することをおすすめします。
死亡保険金はいつ受け取れますか?
加入している商品にもよりますが、保険金の請求手続き後、おおむね数日~1週間程度で受け取れます。
- ただし、請求書類に不備があると確認に時間を要することがあります。
- 保険商品や契約状態、請求内容によって異なります。詳細は約款または取扱保険会社にご確認ください。
まとめ
葬儀には、100万円以上のまとまった費用がかかることも少なくありません。葬儀費用に備えるために、生命保険を活用することで、相続人が死亡保険金を受け取る際の相続税の非課税枠も利用でき、税金の負担軽減にもつながります。葬儀費用を考えたこの機会に、大切な方へお金を遺せる保険を検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP、宅地建物取引士資格保有織瀬ゆり(おりせ ゆり)
元信託銀行員。これまでの経験・知識をもとに、「初心者にもわかりやすい執筆」を心がけている。2児の子育て中でもあり、子育て世帯向けの資産形成、女性向けのライフプラン記事を得意とする。
家族のために、備える一歩
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